文章を書くのは得意ですか?
文章を書くのが苦手、時間がかかる。
文章力をつけたい。
という方もいらっしゃるかと思います。
仕事での報告書やメールなど、意外と文章を書く機会って多いですよね。
でも、どう書いたらいいかわからなかったり、うまく内容が伝わらなかったりと文章力について悩むこともあります。
そこで効果的なのが読書です。
この記事では、読書が文章力をつけるのに効果的な理由、文章力がつく読書の方法をご紹介していきます。
読書を通して文章力を磨いていきましょう!
文章力をつけるのに読書が効果的な理由
文章力をつけるのにどうして読書が必要なの?と疑問に思われた方もいるかもしれません。
理由はいろいろありますが、簡単にまとめると読書によって「文」と「語彙」が自分のなかにストックされていくからです。
さらには、自分の文章がおかしくないか正しく判断することもできるようになります。
読書で例文をストックできる
文章を書くとき、どのように書いているでしょうか。
文章の種類にもよりますが、おそらくこれまで自分が触れたことのある文章をもとに書いているのではないでしょうか。
意識してなかったけど、たしかに今までに読んだ文章がベースにあるかも。
読書をする人は触れる文章が必然的に多くなり、より豊富な選択肢からその場にマッチした文章を選んで自身の文章に生かすことができるのです。
読書をすることで、上手な言い回しや自分では思いつかないような表現力も身に付けることができるのです。
逆に読書をしない人の場合は、これまでに読んだわずかな文章からその場に適したものを探さなければならず、時間がかかるうえ、場合によっては的外れな文章になることもあります。
読書によって自分のなかに様々な「文」をストックすることが、文章を書くときに役に立つのです。
絵を描く人が、自分が描くだけでなく、たくさんの絵を見るのと同じですね。
読書で語彙力がつく
読書をすると語彙力もつきます。
文章力を磨くためには「語彙」のストックも必要です。
もちろん、あなたが既に持っている語彙だけでも文章を書くことはできるでしょう。
しかし、同じような言い回しが続いたり、何でも似たような言葉で表してしまったりということにもなりかねません。
何でもかんでも「ヤバい」で済ませる人もいますね。
日常の会話ではそこまで気にならないかもしれませんが、文章にすると相手に対して稚拙なイメージを与えてしまい、マイナスになることもあります。
そこで読書をして、語彙力をつけることで洗練された文章が書けるようになるのです。
自分の文章を客観視できるようになる
読書を普段からしている人は、自分が書いた文章を読み直したとき、おかしな部分があればすぐに気づきます。
基本的な文法や、文章展開のわかりやすさなどが普段の読書で身に付いているので、おかしな文章だと違和感を覚えるようになるのです。
一方、読書をしない人だと、自分で気づかないどころか、他者から指摘されてもそれがおかしな文章であることがわからないこともあります。
正しい文章を知らないから、自分の文章が変でもそれが変ということにも気づかないのです。
これはけっこう怖いことだと思いませんか?
仕事だと上司のチェックも入るので大ごとにはならないでしょうが、プライベートで悪気なく失礼なメールをしていたとか、伝えたいことがきちんと伝わってなかったとかは嫌ですよね。
文章でのコミュニケーションを円滑にするためにも、読書をして、自分の文章を客観視できるようになることは必要不可欠なのです。
読むことの必要性は著名な作家も説いている
アメリカのスティーヴン・キングという作家をご存じですか?
現代アメリカの代表的なホラー作家で『キャリー』『IT』『シャイニング』などが有名です。
映画化されている作品も多いので、特にホラー映画が好きな人は見たことがあるかもしれません。
そのスティーヴン・キングが文章を書くということについて書いた作品が『On Writing:A Memoir of the Craft』(邦訳『書くことについて』田村義進訳、小学館)です。
そこで作家になるために必要なこととして次のことが挙げられています。
作家になりたいのなら絶対にしなければいけないことが2つある。たくさん読み、たくさん書くことだ。私の知る限り、その代わりになるものはないし、近道もない。
『書くことについて』田村義進訳、小学館
「読むこと」と「書くこと」が必要不可欠ということですね!
すばらしい物語を作る作家でさえ、その基盤には「たくさん読む」ということがあるというのがわかりますね。
スティーヴン・キングに言わせてみれば、普段読書をしない人が文章を書けないのは当たり前なんです。
文章力がつく読み方
文章力をつけるには読書が効果的であることをお伝えしましたが、なんとなく読書をすればいいというわけではありません。
なんとなく読書をするだけでも全く読まない人よりはいいですが、せっかくなので効果的な読み方を意識してみましょう。
本の構成や使われているテクニックを意識する
普段本を読んでいて、「この本わかりやすいな。」「この本に書いてあることはさっぱり理解できない。」ということがありますよね。
そう感じた本がなぜわかりやすいのか、なぜわかりにくいのかを考えてみるのです。
たとえば「最初に結論が述べられているから、その後の展開がわかりやすいんだな。」「説得力をもたせるために具体的な数字を入れているんだな。」「説明がまわりくどいからわかりにくいんだな。」などと気が付くはずです。
そういうことを考えながら読書をするうちに、わかりやすくなる構成やテクニックがわかるようになります。
ここで気付いた事を自分が文章を書くときに生かしていけば、自分の文章もどんどん上達します。
いろいろなジャンルの本に触れる
本は大きく分けるとフィクションとノンフィクションに分けられます。
フィクションは小説などの物語、ノンフィクションはビジネス書などの実用書とおおざっぱに考えてください。
読書をする人の中にもフィクションかノンフィクションのどちらかしか読まないという人がいますが、文章力をつけることを考えるとどちらも読んだ方がいいです。
フィクションでは情景描写や人物の感情などが美しく、ときに芸術的とまでいえるような文章で書かれています。
ノンフィクションでは事実や著者の考えが論理的にわかりやすい文章で書かれています。
ビジネスで文章を書く人が多いと思いますが、その場合はノンフィクション型の文章を書くことになりますが、フィクション型の文章も少し取り入れるとより良い文章になります。
硬い文章のなかに、ふと味わいのある文章が出てきたらちょっとほっとしませんか?
体験談:作文が得意な友人の話
この記事を書くにあたり、読書量と文章力の関連性などのデータがあればよかったのですが納得できるものが見つけられませんでした。
それでも筆者が文章力をつけるのには読書が効果的であると考えるのには、筆者が小学生の時の体験があるからです。
ちょっとその話をさせてください。
小学生時代に作文が得意で、スピードが速いうえにとても上手な友人Aちゃんがいました。
3,4年生の頃だったと思います。
筆者は作文が大の苦手だったので、Aちゃんにどうしたらそんなに作文が書けるのか聞いてみました。
すると返ってきた答えが「同じことを何回も書いているだけだよ。」でした。
???
どういうこと?
今考えればAちゃんは、ひとつの伝えたいことについて様々な視点から繰り返し論じるという文章の構成について言っていたのだとわかります。
3,4年生にしてそれを理解して使いこなしていたAちゃんは読書家でした。
いつも筆者からすると難しそうな厚い本を読んでいてすごいなと思っていました。
筆者も読書はしていたのですが、いかにも小学生が好きそうな怖い話やおもしろい話が中心でした。
しかし、年齢が上がるにつれて読書の幅が広がり、難しいものにも挑戦するようになるうちに作文への苦手意識が薄くなっていることに気が付きました。
Aちゃんが作文得意だったのって本を読んでたから?
そう気付いてまわりを見ると、作文が上手な友人は皆本が好きな人だったのです。
この筆者自身の小学生時代の体験から、読書と文章力は絶対に関係があるはずだと思っています。
今、文章が書けなくて悩んでいる人も読書をすることで少しずつ文章力もついてくるはずです。
もっと早くに気づきたかった!
まとめ:文章力をつけたいなら本を読もう
今、あなたが文章を書くのが苦手で悩んでいるなら本を読んでみてください。
普段本を読まない人は、いきなり難しいものを読む必要はないので、興味のあるテーマのものを読んでみて読書習慣をつけることから始めるといいでしょう。
プロの文章に触れていくうちに、気が付けば自分でもスラスラと文章が書けるようになっています。
文章力は一度身に付ければ一生モノなので、早いうちに身に付けておくといいですよ。
ちなみに筆者は年間200冊以上の本を読んでいますが、その8割はKindleUnlimitedで読み放題で読んでいます。とにかくたくさんの本を読みたいという人にはぴったりのサービスなので気になる方はこちらの記事もご覧ください。
ちなみに文章力や書くことについての本もKindle Unlimitedで読めます。
無料体験でも読めるので気になる方は試してみてください。
『書く習慣』は「ノウハウやテクニックは大事でないからとにかく楽しく書こう!」という本です。この本を読むと書くことへのハードルがぐっと低くなるので、書くことへの苦手意識のある方におすすめです。
『ダメな文章を達人の文章にする31の方法 なぜあなたの文章はわかりにくいのか?文章の書き方が分かる本』は、とにかくわかりやすく!を重視した本です。この本に書かれていることを意識するだけで読む人に対して親切な文章が書けるようになります。